第二十四章 金属板の最後

容器の中に、私は自分に責任が与えられている全ての本を一緒に集め、更に私はやるように指示されている全ての事を行い、そして私の父の仕事は今や完成した。その金属板は歳月の試練に持ちこたえるであろうし、そしてその刻まれた文字は最も見事な腕前である。

五個の大きな書籍箱は132枚の書簡と、五冊の輪で閉じた本を含む。「エジプト人の大きな本」(The Greater Book of the Egyptians)には62,483語あり、そして「エジプト人の小さな本」(The Lesser Book of The Egyptians)には81,626語ある。その中で、8,911語が「偉大なる神の試練の本」(The Bookd of The Trial of The Great God)にあり、そして6,134語が「聖なる記録」(The Sacred Register)にあり、更に16,056語が「確立の書」(The Book of Establishment)にある。

「魔法の調合の書」(The Bookd of Magical Concoctions)は6,810語からなり、そしてこれは最も照会させるのが難しいものであった。というのも、それは神秘と隠された事の仕業であったからである。

「詩歌の書」(The Bookd of Songs)と「創造と破壊の書」(The Book of Creation and Destruction)については、私の手の元で作った訳では無い。が、それらは良く構成されていて、消滅する事は無いであろう。「艱苦の書」(The Book of Tribulation)は私の監督下で打ち延ばされ、そして「炎の子らの大いなる書」(The Great Book of The Sons of Fire)の中に本があって、それらは私の作品に属さない。私は部分的に手伝って、どこに言葉を配置するか定めて言葉を刻んだ。

「秘密の教えの書」(The Book of Secret Lore)と「法令の書」(The Book of Decrees)はまとめられて「炎の子らの大いなる書」(The Great Book of The Sons of Fire)へと組み入れられ、そしてそれらもまた、永遠に利用可能となるであろう。

金属は我々の師匠たちが望んだ通りであり、我らの種族の秘密の方法で巧妙jに作成され、そしてそれは決して消滅する事はないであろう。字面は、明かりの右手で閲覧する時、はっきりと際立つように刻まれている。

その書籍箱は強度を付けて鋳込み、強い熱で折り曲げた双子の金属で出来ていて、端が合わさる所に接合が無いようになっている。閉じられて封印されると、水が浸入する事は出来ない。

貴方が将来これらのものを読む時、金属を非常に不朽に作って言葉をこれ程までに注意深くそして重労働をもってその上に刻み込んだ我々の事を思い出してほしい。そのような技術を使って、安置の年月の間に文字が腐食してしまわないようにしているのである。その輝きと驚異に気付かれよ。というのもその金属は決して曇ることが無いのだから。

我々は「炎の子ら」(The Sons of Fire)の息子である。彼らがそのように呼ばれる由来は彼らの金属加工の為に炎が必要であったからである。今日、我々は、炎の子らが行っていた様に、自分たちの息子らを炎と鍛冶に関連付けて命名している。我々のうちの各人が同じ炎に属しているのである。

書かれている聖なる言葉を注意深く読まれよ。それらがより大いなる人生への水路標柱となりますように。

我「エファンティグラン」(Efantiglan)と我が父は、これらの書籍とそれを覆う容器の作成に傾注した。金属を混合して鍛造する事によって加工した者たち、そしてその上に(文字を)刻み込んだのは我々の種族の成員たちである。それは良く作製されており、そして永遠に存続するであろう。

「マルグウィン」(Malgwin)が、これらの本が未来へと引き渡される前に記録したのであり、そしてそれによって呼ばれるその名称は「生者の為の生きる本」(The Living Book For The Living)である。

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