第二十四章 歌の書からの賛歌 その五

以下の節は断片から来たもので、元は一つ以上の賛歌の一部分を形成していた可能性がある。

私は「貴方」(You)を信頼します、「偉大なる生命の神」(Great God of Life)、「光の王国の領主」(Lord of the Kingdom of Light)、「永遠なる静寂の中の居住者」(Dweller in the Eternal Silences)よ。「貴方の」(Your)領域の中心部から、全ての生命を支える流出があり、そして「貴方」(You)の中には全ての人間たちの希望があります。

「貴方」(You)は「全圏の支配者」(Ruler of All Spheres)であり、そして「貴方の」(Your)主権は挑戦しがたいものであります。「貴方の」(Your)善意ある導きによって、「地上」(Earth)は存在し続け、つなぎ合わされ、人間の利益以外のものに変化することはありません。我々は「貴方の」(Your)子であり、そして「貴方」(You)は我々の「父」(Father)です。

私は「神聖なる霊感の霊」(Sacred Spirit of Inspiration)を信頼します。その霊は人間たちの心の中へ入って来るものであり、「貴方」(You)から流れ出るものであり、そして「貴方」と結合するがまた同時に分離しているものであり、古の我らの父祖たちが最大の崇敬を払っていたものであり、「美しき者」(the Beautiful One)、「温和なる者」(the Gentle One)であり、最初に人間たちに愛することを教え、そして彼らに美を表すために帳を脇へ引いた「霊感を与える者」(the Inspirational One)です。

私は「地上を超越した偉大なる神の国」(Great Kingdom Beyond Earth)を信頼します。そこでは「光の場」(Place of Light)において人間たちの魂いは、もし相応しいならば、ここでは知られていない完全無欠を見出します。「帳の向こうの領域」(Region Beyond the Veil)にある光は、地上的な光のようではなく、それには持続させる性質があり、地上的な言葉では言い表すことが出来ない活気を与える光です。

おお、「地上」(Earth)で知られている静寂の如きでは無い広大なる静寂の中の「偉大なる居住者」(Great Dweller)よ、人々が身を捧げて集まるこの聖なる場所に参列する者よ。ここにいる我々は、その心が無知の暗愚の中に住まう者たちの為の標識の光の如く現われる「貴方」(You)とお会いします。我々は、人を引き付けるそしてそれを吸収すべき知恵を持つ者たちへ向かって流れ出る、強さを与える放射の中で歓喜します。

ここ、「隠されし場所」(Hidden Place)において、我々「貴方の」(Your)のしもべは参集し、我々は「貴方」(You)の前で首を垂れます、おお、「偉大なる者」(Great One)よ。我々は、奴隷根性によってではなく、謙虚さを持って首を垂れます。我々は自分たちの地上的なる限界を認識して首を垂れます。我々は畏敬に圧倒され、そして「貴方の」(Your)栄光の幻を前にして敬虔なる静寂のうちに立ちつくすことが出来るのみです。それは我々の目前に輝き、そして我々の口は開くことが出来ません。

ここ、「神聖なる場所」(Sacred Ground)にて、我々はあえて祈りの言葉を発言する事はほとんどしません。というのも、「貴方」(You)を前にして使われたり話されたりする時、人間たちによって形作られる文はその目的には非常に不適切であるからです。人間は知識において、そして理解や能力においても限りがあり、それを認識することによって人間は謙虚になります。

おお、「偉大なる者」(Great One)よ、口のきけない人の言葉さえも理解する者よ。我々の知識と理解を拡張する為に我々を助け給え。我々は、我々の考えでは、無活動な状態に留まる意思は無く、逆に我々の限界を超えてさえ広げようと奮闘しつつ、誠実に「貴方」(You)へ向かって到達する為に一所懸命であり続けます。もしそうでないのであるならば、我々は「貴方の」(Your)助力を求めるには不正直でありましょう。

我々の永遠なる霊の上の価値を傷つける汚れを取り除くために助け給え。そして、我々の内で地上的な人生が新たにされる時、我々があまりにも不利な立場に置かれないようにし給え。私利私欲を追求する汚点が除去されるように、我々が心を込めずに祈る事を教え給え。我々が請願する時は、自分本位な精神の中で為されることがないようにし給え。

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